映画「イキガミ」

映画「イキガミ」を観ました。
「イキガミ」は、「国家繁栄維持法」が施行された日本・・・。
その法律により
国民に生命の価値を再認識させ、若者が1000分の1の確率で殺される社会で、死亡通知書“逝き紙“を配達する主人公と、24時間後に死を迎えることになった若者たちの物語が描かれています。
誰がその1000分の1の確率となるかは当局の関係者以外誰もわからない。
しかし人の死はもともと、誰も何時訪れるかわからないのが世の条理。
されど事故・病気等々での人の運命に、さらに人為的に1000分の1の確率を付加する・・・その理由が希薄であると思うのは私だけか・・?。
人口増加・食糧危機等が理由であればそれもわからないでもないですが、
生命の価値の再認識というのが、どうも弱い・・そこが気になりました。
ストーリーはなかなか濃い内容で、
三人あるいは正確には四人のエピソードが巧みに練られています。
死亡予告を知る恐怖と哀しさ・・・残りの24時間をどうするか・・、
復讐を考える・・大事なことや友人を思い出す。
家族を思う・・・
それぞれのエピソードに落涙します。
星新一「生活維持省」短編との類似を指摘されているそうですが、
たしかに私も星新一を思い出しました。
しかし素晴らしい作品ですね。
出演者も素晴らしいキャスティングです。
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